アメリカ化学会の論文を読もうとしたら、中国のサーバに飛ばされた

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Posted: February 1, 2019

先日(2019年1月29日)、J. Am. Chem. Soc.の新着論文をチェックしようと、アメリカ化学会のオンラインジャーナルのサイトをのぞいたのですが、その時に妙な現象に遭遇しました。

アクセスできた時の通常Webコンテンツが表示される前に、白い画面が表示され、どこかに飛ばされているような気がしたのです。おかしいな?とURLを確認すると、通常の

https://pubs.acs.org/journal/jacsat

ではなくて、

https://pubs.acs.org.ccindex.cn/journal/jacsat

となっているではないですか。しかも、「cookieを受け入れるといいことあるよ」という、数ヶ月前に受け入れたcookie云々のメッセージがまた現れていたのです。

さらには、これはおかしいなと、引用データをダウンロードしてみようとすると(真似しないでね)、下のような中国語のエラーメッセージが出てくる始末。

…おかしい。ウィルスか何かに感染したかなと、他のPCやスマートフォンでも試したのですが、同じような現象が再現され、スマートフォンを使った場合には、契約している携帯電話の回線経由でも、という始末で、どうやらこれは私側の問題ではなさそうだということだけはわかってきました。

では何が起こっているのかですが、正直わかりません。単にアメリカ化学会のWebに埋め込まれている広告などの外部コンテンツがccindex.cnに誘導しているのか、あるいはもっと「深いこと」に巻き込もうとしているとか、想像はできるのですが、2月に入ってからこの現象は確認されておらず、さらなる探求には至っていません。

なお、この現象は私特有のものではないようで、twitterでの他の人のtweetでも論文へののリンクにccindex.cnが含まれているものがちらほら見られます。日本国内に限った現象でもないようです。

今後同様の現象に遭遇するかどうかはわかりませんが、他の人が同じ現象に遭遇した時に参考になるかもしれませんので、記録として残しておきます。

この記事を書いた人
「牧岡ふうふ堂」オーナー。博士(工学)。
酒都圏在住。
某地方の国立系工業大学でアシスタントをしていました。 専門は有機反応・金属錯体(主に希土類)・π共役系。
twitterアカウントは@makiokafufudo(お仕事用)、@ymakioka(個人用)です。

 

きょうのどうぶつ

こういう顔の出し方が好きな黒猫、朝青龍。

 

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