[化学系論文] JACSでの日本人シェアを調べました—初巻から2018年の巻まで

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Posted: February 5, 2019

(2018年版の主要雑誌の集計結果はこちら)

代表的な化学系雑誌J. Am. Chem. Soc.での日本人論文のシェアについて、1879年(初巻)から2018年まで調べました。

適当に調べたので、信頼度も適当ということで…。

数字だけを見たい方には、こちらがオススメです。


 

ざっくりコメント

1880年(2巻、左から2番目)のシェアがピョコっと上に跳ねているのは、Matsui, Nawokichiさんの論文によるものです。日本在住の方なのか、留学中なのか、米国に移住された方なのかはよくわかりませんが、論文は有田焼に関するもののようです。まだ掲載されている論文の総数が少ない時代ですので、1報だけでも2%台のシェアになりました。

各年連続して日本人の名前を見かけるようになるのは、20世紀に入ってからです。とは言え日本人論文の数は1桁留まり。その後も論文数は"1桁"を超えることなく、太平洋戦争の時代にボトムをつけてしまいます(論文の総数も減ってしまいます)。シェアもほぼゼロに。

その大戦中ですが、1944年に、Ikawa, Miyoshiさんの名前がある論文が掲載されています。Ikawa, Miyoshiさんについても、日本人名なのか、偶然名前が日本人っぽいだけなのかはよくわかりませんが、一応カウントしました。この方(同姓同名の別人かもしれませんが)、2003年にも筆頭著者での論文を出しているのがちょっとした驚きです。

終戦後、日本人著者の論文は数もシェアも増えて行きます。「平成編」でも書きましたが、シェアのピークを2000年代初頭に迎えます。

各年での論文の掲載数について、総数と日本人論文数をプロットしたものが下の図です(グラフの横軸がちょっとアレですみません)。所々でピークとボトムを付けながら、総論文数が増えていっています。直近の論文数のピークは2005年で、その後総論文数は現象はしていますが、「抵抗線抜け」はしていないようです。


J. Am. Chem. Soc. の集計は完了。他の化学系学術雑誌についても同様の調査を行い、数字と時代背景の照合を行う予定です。

この記事を書いた人
「牧岡ふうふ堂」オーナー。博士(工学)。
酒都圏在住。
某地方の国立系工業大学でアシスタントをしていました。 専門は有機反応・金属錯体(主に希土類)・π共役系。
twitterアカウントは@makiokafufudo(お仕事用)、@ymakioka(個人用)です。

 

きょうのどうぶつ

ヨダレを垂らす黒猫。朝青龍とは別の個体。

 

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J. Am. Chem. Soc. 2019, 141 (1), 159−162.

[今日描いた構造式] 3-(4-(trifluoromethyl)phenyl)pyridine
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J. Am. Chem. Soc. 2018, 140 (51), 17851−17856.

[化学系論文] 日本人著者の論文のシェア 2018年版
2017年のデータと比較しました。

[今日描いた構造式] 2-phenyl-4,5,6,7-tetrahydro-1,3-oxazepine
開環重合のモノマー。
J. Am. Chem. Soc. 2018, 140 (50), 17404−17408.

[研究室での事件] 結晶化の苦労を台無しにする輩
伝え聞いた話です。

[今日描いた構造式] ジシレン化合物
ケイ素−ケイ素二重結合、しかもケイ素原子は2価。
J. Am. Chem. Soc. 2018, 140 (49), 16962−16966.

[化学系論文: 日本人著者の論文のシェア] 2017年版の集計が終わりました。
ツートップはもちろんあの雑誌。

[今日描いた構造式] N-(phenylthio)phthalimide
フェニルチオ源として不斉反応に。
J. Am. Chem. Soc. 2018, 140 (46), 15621−15625.

[今日描いた構造式] benzo[de]chromene
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