[読みたい論文] 有機反応の話かと思って論文を見たが

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Posted: June 28, 2017
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この記事を書いた人
「牧岡ふうふ堂」オーナー。博士(工学)。
酒都圏在住。
某地方の国立系工業大学でアシスタントをしていました。 専門は有機反応・金属錯体(主に希土類)・π共役系。
twitterアカウントは@makiokafufudo(お仕事用)、@ymakioka(個人用)です。

 

ゴリゴリの計算であった。

反応とかは検討していないっぽい。

[ACS Omega 2017, 2 (6), 2901−2911]

Basic Phosphonium Ionic Liquids as Wittig Reagents (Firaha, Dzmitry S.; Gibalova, Anna V.; Hollóczki, Oldamur)

Web:

Graphical Abstractお借りしますね。

ホスホニウム塩系イオン液体をWittig反応の前駆体として有機反応に試す論文だろうと思って、論文を眺めましたが、違いました。

取り扱っているホスホニウム塩は、Rがメチル基、エチル基、フェニル基の組み合わせ。Bがフェノキシイオン(PhO)のもの。CO2吸収というか固定というか、そういう機能があるようです。

んで、CO2吸収を実用化する上で、炭化水素の部分酸化精製物であるアルデヒドやケトンが、ホスホニウム塩系イオン液体と反応してしまう恐れがないかとか、そんな観点で研究しているような気がします。吸収と放出の繰り返しで系の劣化が起こるとまずいわけですから。

このホスホニウム塩がイリドに分解(?)する経路、そして、イリドがカルボニル化合物と反応してアルケンとホスフィンオキシドが生成する経路について、いろいろ計算しています。取り扱うカルボニル化合物は、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、ベンズアルデヒド、アセトフェノン、ベンゾフェノン。

よくわからないのが、ホスホニウム塩がイリドになると同時に、(PhO)2Hが生成することを想定している点。

結論はここでは言いません。

そんなわけで、もうちょっと読みたい論文に追加です。

 

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