[読みたい論文] てっちゃんでC-H結合活性化

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Posted: October 26, 2017
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この記事を書いた人
「牧岡ふうふ堂」オーナー。博士(工学)。
酒都圏在住。
某地方の国立系工業大学でアシスタントをしていました。 専門は有機反応・金属錯体(主に希土類)・π共役系。
twitterアカウントは@makiokafufudo(お仕事用)、@ymakioka(個人用)です。

 

鉄、しかも0価ですか。

触媒の不純物が気になるところですが、そのあたりのこともチェック済みなのでしょう。

[J. Am. Chem. Soc. 2017, 139 (42), 14849−14852]
Iron-Catalyzed Regioselective Anti-Markovnikov Addition of C–H Bonds in Aromatic Ketones to Alkenes (Kimura, Naoki; Kochi, Takuya; Kakiuchi, Fumitoshi)
Web:https://doi.org/10.1021/jacs.7b08385

Graphical Abstractお借りしますね。

垣内先生@慶應大学。

配位性官能基を持つ芳香族炭化水素のo-アルキル化。アルキル源はアルカンで、形式的には付加反応。

反応そのものは村井研究室発のものの流れですが、ルテニウム触媒などだけではなく、鉄触媒でも反応が進むと言うのが論文の売りのようです。

この鉄触媒、0価ですよね。想像でですが、おそらく0価/2価の触媒サイクルを反応機構として考えているのではないかな、と。

個人的に気になったのが、この鉄触媒の合成法。Supporting Informationを読む限り、文献記載の方法でと言うことですが、–30℃で保存とは。

取り扱いが大変そうです。

ちなみにどうやって合成したか、文献をたどると

[Organometallics 2011, 30 (17), 4720−4729]
Iron Hydride Complexes Bearing Phosphinite-Based Pincer Ligands: Synthesis, Reactivity, and Catalytic Application in Hydrosilylation Reactions (Bhattacharya, Papri; Krause, Jeanette A.; Guan, Hairong)
Web:https://doi.org/10.1021/om2005589

フルペーパー。読みたい、読めない。

そんなわけで、読みたい論文に追加です。

 

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