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Posted: January 26, 2016
WordPressの記事をアーカイブ化したものです。
この記事を書いた人
「牧岡ふうふ堂」オーナー。博士(工学)。
酒都圏在住。
某地方の国立系工業大学でアシスタントをしていました。
専門は有機反応・金属錯体(主に希土類)・π共役系。
twitterアカウントは@makiokafufudo(お仕事用)、@ymakioka(個人用)です。
これは予期せぬ反応だったのではなかろうか。
[
J. Am. Chem. Soc. 2016,
138 (3), 790−793]
Metal-Free CH-CH-Type Cross-Coupling of Arenes and Alkynes Directed by a Multifunctional Sulfoxide Group (Fernéndez-Salas, José A.; Eberhart, Andrew J.; Procter, David J.)
Web:
https://doi.org/10.1021/jacs.5b12579
Graphical Abstractお借りしますね。
アリールスルホキシドのオルト位の炭素原子と、アルキンのプロパルギル炭素が結合。遷移金属の不在下で反応が進行するのが売りのようでして。
水素原子2つの行方が気になって、酸化剤は何かなぁとちょっと考えました。
生成物はアリールスルフィド…なるほど、スルホキシドの酸素原子も取れちゃってるのですね。結果として水も生成している、その水を取るためにトリフルオロメタンスルホン酸無水物を使う、と。そういうことなんですかね。ほうほう。
んでもって塩基の役割は?なのですが、ぱっと思いついたのは、アルキン側のプロパルギル水素を引き抜いてプロパルギルアニオンかアレニルアニオンにして、アリールスルホキシドの芳香環に付加云々てとこかなぁとイメージはしましたが…
…実際のところどうなんだろうと気になるので、読みたい論文に追加です。
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