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Posted: February 2, 2016
WordPressの記事をアーカイブ化したものです。
この記事を書いた人
「牧岡ふうふ堂」オーナー。博士(工学)。
酒都圏在住。
某地方の国立系工業大学でアシスタントをしていました。
専門は有機反応・金属錯体(主に希土類)・π共役系。
twitterアカウントは@makiokafufudo(お仕事用)、@ymakioka(個人用)です。
ヒドロシランてふつうイリジウム錯体と反応す…はっ
[
J. Am. Chem. Soc. 2016,
138 (3), 762−765]
Iridium-Catalyzed, Hydrosilyl-Directed Borylation of Unactivated Alkyl C-H Bonds (Larsen, Matthew A.; Cho, Seung Hwan; Hartwig, John)
Web:
https://doi.org/10.1021/jacs.5b12153
Graphical Abstractお借りしますね。
位置選択的C-H結合活性化を経るボリル化反応。反応はジアステレオ選択的に進行するようです。
分子中にSi-H結合があれば、そっちの方がイリジウムと反応しそうなものなのですが、不思議ですね。そっちではなく、特定の位置のC-H結合が反応するのですから。
論文本体には書いてあるのかもしれませんが、もしかしたら触媒サイクル中には、Si-H結合が活性化されるステップがあるのかもしれませんね。そのステップを利用して、活性化させるC-H結合を限定しているのかも。
不思議なので、読みたい論文に追加です。
ところで、Supporting Information中の5e-acetonideのHRMSの値が赤いの、なんでだろう…。
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