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[今日描いた構造式] benzo[c]cinnoline

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Posted: September 12, 2018

[Angew. Chem. Int. Ed. 2018, 57 (38), 12494−12498] The Hydrazine−O2 Redox Couple as a Platform for Organocatalytic Oxidation: Benzo[c]cinnoline-Catalyzed Oxidation of Alkyl Halides to Aldehydes (Stone, Ilana B.; Jermaks, Janis; MacMillan, Samantha N.; Lambert, Tristan H.)

Angew. Chem. Int. Ed.から。MacMillan。

臭化アルキルと水から得られる化合物と言えばアルコールが頭に浮かびます。

そこに適当な脱水素剤が存在しているとアルデヒドが生成、酸化剤がたくさんあると脱水素剤の成れの果てが酸化されて元の脱水素能が復活して脱水素剤の触媒サイクルが完成という、方法論的にはありふれたものですが、脱水素剤が金属化合物ではなくて単純な多環式芳香族化合物であることが、論文アクセプトの根拠だったのでしょう。

…と、勝手に想像しています。

脂肪族アルデヒドの収率、アルデヒドが生成するメカニズムが気になります。アルコール経由なのか、別のルート(イミニウム塩?)なのか。他、臭素原子の成れの果てと塩基の有無なども。

そんなわけで、読みたい論文に追加です。

この記事を書いた人

「牧岡ふうふ堂」オーナー。博士(工学)。
酒都圏在住。
某地方の国立系工業大学でアシスタントをしていました。 専門は有機反応・金属錯体(主に希土類)・π共役系。
twitterアカウントは@makiokafufudo(お仕事用)、@ymakioka(個人用)です。

 

Keywords: benzo[c]cinnoline; Bn; DMF; Lambert, Tristan H.

 

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