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Keywords: C–H bond activation; Cu; 3,4-dimethyl-1-phenylphosphole; 読みたい論文シリーズ; Tobrman, Tomáš; 有機化学; ブログ
Formal Transition-Metal-Catalyzed Phosphole C–H Activation for the Synthesis of Pentasubstituted Phospholes (Polák, Peter; Čejka, Jan; Tobrman, Tomáš)![]() |
もともと基質であるホスホールのリン原子にはアリール基が結合しているのですが、反応中にリン–アリール炭素結合が切断され、切り離されたアリール基はホスホールの炭素と結合します。その際に炭素–水素H結合が活性化されるようですが、これ、どういうタイプのものなのか気になったので、読みたい論文に追加しました。
パラジウム触媒ですと、炭素–リン原子切断は酸化的付加で説明できます。銅触媒はというと、ニッケル触媒でもありがちな4級ホスホニウム塩の形成を想定しないといけないのかとか、ラジカル的な機構なのではとか、色々考えさせられます。著者らが提唱している反応機構を、本文中で確認したいところです。それとGraphical Abstractに書かれている、ハロゲン化アリール由来の、生成物のホスホール骨格の炭素原子に結合しているアリール基とリン原子に結合しているアリール基、どちらが先にホスホールとくっついたのでしょうね。
ところでこのホスホール、ピロールの窒素原子とかチオフェンの硫黄原子とかがリン原子に置き換わった分子構造ですが、性質はシクロペンタジエンやシロールに近いと思っていた方がいいです。リン原子の非共有電子対はπ共役にはピロールやチオフェンほど(個人的には全くと思っている)寄与していない、と。使うとすればリン原子をオキシドにして電子輸送とか金属を配ゲフンゲフン…。
この記事を書くために作成したChemDrawファイル(.cdxml)をダウンロードできます。
ご自由にお使いください。
有機化学初心者向けコメント
5つの炭素原子と6つの水素原子からなる、下のような環状の分子構造の化合物。
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計算終わりました
Just finished the calculations: 5-(trifluoromethyl)-2-pyridone https://t.co/JUuzJGZpSY pic.twitter.com/8UsVP0ZQfa
— nanoniele (@nanoniele) March 22, 2020
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