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Keywords: sulfur(VI) fluoride exchange; Lewis acid; DABCO; Ca; NTf2; Ball, Nicholas D.
Lewis Acid-Catalyzed Sulfur Fluoride Exchange (Yassa, Theodore D.; Fang, Yuxin; Ravelo, Lana K.; Anand, Sanah; Arora, Saira; Ball, Nicholas D.)
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カルシウムルイス酸/DABCO存在下でのスルホニルフルオリドとシリルアミンの反応。スルホニルフルオリドと求核剤の反応はこれまでにも報告例があり、この論文の反応の優位性が気になるところではあります。どうやら反応の促進に必要なルイス酸が触媒量で済むところあたりがそれらしいのですが、他にもいいことがあるのではとそのあたり知りたくて、読みたい論文に追加した次第です。
従来法と異なるのは求核剤としてシリルアミンを採用した点。シリル基がトリメチルシリル基でなければならないあたり、本当にシリルアミンである必要があるのかと思ったりもしますが、スルホニルフルオリドのフッ素原子とシリルアミンのケイ素原子の間の相互作用を期待するのであれば、シリル基は小さければ小さいほど良いのでしょう。一方でシリル基が小さいほどシリルアミンは加水分解されやすく、そのあたりのバランスをどうするのか、気になるところではあります。「水取り」のためにシリルアミンを、なんてことはないとは思いますが…。
ルイス酸の中心金属がカルシウムであることから、カルシウムとフッ素の親和力を使ったスルホニルフルオリドの活性化=求電子陵の増大を狙ったのかなとか、勝手に想像しましたが、ランタンの方が触媒能は高いようで。ただ、ランタンルイス酸だと水分を吸いまくってオープンでは扱いにくいとのこと。気持ちはわかります。カルシウムの方が安価ですし。
結局シリルアミンを使う必要はあったのか、アミンでも良かったのでは。そのあたりを確認したいので、後でじっくり読みたいと思います。
DABCOの役割とは。
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