- 鉄触媒でいける。 -
(October 6, 2021)
Keywords: Fe; acac; carbon-carbon bond formation; cross-coupling; Mg; RF; stereospecificity; ee; asymmetric synthesis; Bäckvall, Jan-E.; 有機化学; ブログ
Iron-Catalyzed Cross-Coupling of Propargyl Ethers with Grignard Reagents for the Synthesis of Functionalized Allenes and Allenols (Posevins, Daniels; Bermejo-López, Aitor; Bäckvall, Jan-E.)
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有機マグネシウム化合物、つまりGrignard反応剤とのクロスカップリング。鉄触媒下での反応です。使用する鉄錯体のacacについては…いいですよね。
生成物はアレン化合物。Grignard反応剤の有機基がプロパルギルエーテル分子中の「遠い方の」アルキン炭素と結合したものです。プロパルギルエーテルではなくプロパルギルエステルの場合には別のタイプの化合物が生成するのだとか。
気になるのは反応機構。というのも光学活性アレンが合成できる可能性があるから。著者さんたちもそのあたりは気にしているようで、プロパルギル炭素に不斉中心を持つ基質について検討していて、立体特異的に反応が進むことを確認している模様。
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ペルフルオロアルキル基がある必要はなさそう。