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Keywords: C–H bond activation; ⁿBuLi; TMSCN; 2,2,2-trifluoroacetophenone; hydrogen atom transfer reaction; Meerwein-Ponndorf-Verley reduction; Seidel, Daniel; 有機化学; ブログ

Regioselective α-Cyanation of Unprotected Alicyclic Amines (Yu, Fuchao; Valles, Daniel A.; Chen, Weijie; Daniel, Scott D.; Ghiviriga, Ion; Seidel, Daniel)
Org. Lett. 2022, 24 (35), 6364–6368.
URL (Doi): 10.1021/acs.orglett.2c02148

 

水素移動を経る炭素－炭素結合形成に関する論文のようです。

 

論文のタイトルやGraphical Abstractには詳細がないので何がどうなっているのかわからず、Supporting Informationを読んでみました。やっていることは上の反応スキームの通りで、環状アミンのアミン水素をn–ブチルリチウム（ⁿBuLi）で引き抜いてリチウムアミドとし、何かしらの酸化剤というか水素受容体でアミノ機の隣にある炭素原子上の水素を脱離させて環状イミンとし、トリメチルシリルシアニド（TMSCN）でシアノ基をイミン炭素に求核的に攻撃させる、というもののようです。TMSCNのTMS基は有機化学関連の論文に頻繁に出るので、釈迦に説法ですが関係者は覚えておきべき。

反応に使用されている酸化剤はα,α,α–トリフルオロアセトフェノン。下の反応中間体か遷移状態かのように、トリフルオロアセトフェノンがリチウムに配位した構造を経て環状アミンからヒドリド移動がおき、結果環状イミンに、ということなのでしょう。

で、気になるのは反応の位置選択性とジアステレオ選択性。何がどうなってこれらの選択性が出るのか、本文中にコメントがあると思いますので、その辺りを確かめたく、読みたい論文に追加しました。立体選択性はCram則とかFelkin–Anhモデルとかか。

 

 

 

 

 

 

 

 

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