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[読みたい論文] メタノールを水素源にしてα,β–不飽和ケトンを還元します

Viewed: 01:22:23 in June 26, 2025

Posted: September 9, 2022

Keywords: Ir; catalytic transfer hydrogenation; 6,6′-dihydroxy-2,2′-bipyridine; Sundararaju, Basker; 有機化学; ブログ

Methanol as a hydrogen source: room-temperature highly-selective transfer hydrogenation of α,β-unsaturated ketones (Garg, Nidhi; Somasundharam, Hari Prasaad; Dahiya, Pardeep; Sundararaju, Basker)
Chem. Commun. 2022, 58 (70), 9930–9933.
URL (Doi): 10.1039/D2CC03597A

 


触媒的移動水素化に関する論文のようです。

September 2, 2022
[読みたい論文] 鉄触媒とメタノールを使ってアリールケトンのα炭素にメチル基をくっつけます。
胴鉄か新基軸か。
Org. Lett. 2022, 24 (33), 6219–6223.

 

イリジウム錯体とOH基を持つビピリジン配位子からなる触媒を使います。論文のタイトルにあるように、水素源はメタノール。イリジウムとメタノールからイリジウムヒドリドとなり、これがα,β–不飽和ケトンに共役付加、メタノールによりプロトン化、といったところでしょうか。

メタノールの成れの果てが気になります。単純に考えればメタノールの脱水素から生じるのはホルムアルデヒド。α,β–不飽和ケトン由来のイリジウム種と反応しそうですが、それよりも前にイリジウム種がメタノールと反応しそう。だったらホルムアルデヒドはどうなるのかと、Supporting Informationを呼んでみましたが情報なし。

そんなわけで、ホルムアルデヒド生成を含めた反応機構について知りたいので、読みたい論文に追加しました。

ギ酸メチルとかジメトキシメタンとかになってるかも知りませんが…ようわかりません。

September 9, 2022
庭に咲くニラの花
食べられます。

 

 

読みたい論文シリーズ− 2022年3Q
読みたいけと読んでいない論文を、構造式を描きながら紹介します(2022年7〜9月)。

2022年3Qの記事一覧
お仕事関係の記事のリストです(2022年7〜9月)。

 

この記事を書いた人

「牧岡ふうふ堂」オーナー。博士(工学)。
酒都圏在住。
某地方の国立系工業大学でアシスタントをしていました。 専門は有機反応・金属錯体(主に希土類)・π共役系。
twitterアカウントは@makiokafufudo(お仕事用)、@ymakioka(個人用)です。

 

 

 

計算終わりました

CAS-RN: 16969-45-2
Chemical formula: C5H6N
 

September 8, 2022
[読みたい論文] エノラートが芳香環を求核的に攻撃します
外れるフルオロ基。
Chem. Commun. 2022, 58 (71), 9898–9901.

September 7, 2022
[読みたい論文] アミンとカルボニル化合物とメタノールをくっつけてメチルアミンを作ります
酸素はどこへ消えた?。
Chem. Commun. 2022, 58 (70), 9822–9825.

September 6, 2022
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ケイ素周りでガッチリ。
Chem. Lett. 2022, 51 (9), 898–901.

September 5, 2022
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安全性は如何に。
J. Am. Chem. Soc. 2022, 144 (34), 15437–15442.

September 2, 2022
[読みたい論文] 鉄触媒とメタノールを使ってアリールケトンのα炭素にメチル基をくっつけます。
胴鉄か新基軸か。
Org. Lett. 2022, 24 (33), 6219–6223.

 

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