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Biju, Akkattu T.
 

 

- 元の化合物はキラルかアキラルか。 -

(July 9, 2025)

読みたい論文シリーズ− 2025年3Q
読みたいけと読んでいない論文を、構造式を描きながら紹介します。読んでないので時々間違えます(2025年7〜9月)。

 

Keywords: N-heterocyclic carbene; asymmetric synthesis; sulfonimidamide; er; Biju, Akkattu T.

Control over S(VI)-Stereogenic Center: NHC-Catalyzed Enantioselective Synthesis of N-Acyl Cyclic Sulfonimidamides (Barik, Soumen; Paravakkal, Fathima Dinsha; Gupta, Priyanshu; Roy, Palash; Biju, Akkattu T.)
Angew. Chem. Int. Ed. 2025, 64 (27), e202506929.
URL (Doi): 10.1002/anie.202506929 


不斉誘起に関する論文のようです。

January 4, 2024
[読みたい論文] 2つあるアルデヒドの片方をエステルに変換してキラリティを出します
回転を止める。
Angew. Chem. Int. Ed. 2023, 62 (52), e202311709.

 

光学活性N–ヘテロ環カルベン触媒下(NHC=…と上のスキームに書きましたが、こいつは厳密にはNHC前駆体で、DBUと反応させてカルベンを発生させています)での、アルデヒドと環状スルホニミダミドの反応。スルホニミダミドの硫黄原子に結合している窒素原子はスルホンイミド型とスルホンアミド型ですが、スルホンアミド型の窒素原子に結合している水素原子がDBU塩基によりプロトンとして引き抜かれ、結果両者の区別がつかなくなりますので、どっちの窒素原子にアルデヒド由来のアシル基が結合するかはN–ヘテロ環カルベン触媒次第となります。

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[読みたい論文] カルベンが介する芳香族アシル化
Breslow中間体が鍵か。
Org. Lett. 2023, 25 (46), 8314–8319.
[読みたい論文] ベンザイン経由でチオカルバミン酸エステルを作ります
三成分カップリング。
Org. Lett. 2021, 23 (23), 9083−9088.
 
 
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