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[読みたい論文] ベンジルC-Hアリール化2連チャン

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Posted: June 15, 2017
WordPressの記事をアーカイブ化したものです。

この記事を書いた人

「牧岡ふうふ堂」オーナー。博士(工学)。
酒都圏在住。
某地方の国立系工業大学でアシスタントをしていました。 専門は有機反応・金属錯体(主に希土類)・π共役系。
twitterアカウントは@makiokafufudo(お仕事用)、@ymakioka(個人用)です。

 

 

久しぶりに2連チャンを見たような気がします。

シンプルな反応の論文ですからね。

1つ目。

[J. Am. Chem. Soc. 2017, 139 (23), 7705−7708]
Feedstocks to Pharmacophores: Cu-Catalyzed Oxidative Arylation of Inexpensive Alkylarenes Enabling Direct Access to Diarylalkanes (Vasilopoulos, Aristidis; Zultanski, Susan L.; Stahl, Shannon S.)
Web:10.1021/jacs.7b03387

Graphical Abstractお借りしますね。

2つ目。

[J. Am. Chem. Soc. 2017, 139 (23), 7709−7712]
Copper-Catalyzed Arylation of Benzylic C–H bonds with Alkylarenes as the Limiting Reagents (Zhang, Wen; Chen, Pinhong; Liu, Guosheng)
Web:10.1021/jacs.7b03781

Graphical Abstractお借りしますね。

どちらもベンジル炭素ー水素活性化を経るアリール基の導入、そして、Cu(I)触媒を使っています。アリール源は、ボロン酸。

1つ目の論文は、tBuOOButを使っているあたりモロにラジカル反応を意識しているようですが、2つ目の論文のNFSI(N-fluorobenzenesulfonimide)と反応機構の関係がちょっと思いつきません。フッ化物イオンでボロン酸のアリール基の脱離を促しているのかとは思いますが、NFSIのもう一方の片割れで何をしたいのか、ですね。酸化剤といて機能させたいのかなという気はしますが、具体的にはどうかと。

両論文の違いをよく知りたいので、読みたい論文に追加です。特に反応機構について。

 

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