- 酸化的カップリング。 -
(October 4, 2023)
Keywords: Ni; Zn; carbon–carbon bond formation; C–H bond activation; cross dehydrogenative coupling; Boc; tBu; DTBP; dme; Zimmerman, Paul M.; Montgomery, John
Oxidative Cross Dehydrogenative Coupling of N-Heterocycles with Aldehydes through C(sp3)–H Functionalization (Chen, Mo; Ventura, Austin M.; Das, Soumik; Ibrahim, Ammar F.; Zimmerman, Paul M.; Montgomery, John)
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ニッケル/窒素系配位子触媒下でのアルデヒドとヘテロ環化合物の反応。アシル炭素とヘテロ環の窒素原子の隣の炭素の間に結合が生じ、α–アミノカルボニル化合物が生成します。これ、アルデヒドがギ酸だったらアミノ酸、プロリン誘導体ができるわけですが、流石に今はまだ無理か。
基質と触媒と溶媒以外には、亜鉛とジtert–ブチルペルオキシドが使われています。前者は還元剤、後者は酸化剤ですね。酸化反応に酸化剤と還元剤が組み合わされるの、生体内での反応でもあるようですが、単純な化学反応でもよく用いられているのが面白いですね。個人的には35年くらいそういうのを見てきました。
溶媒にアセトニトリルが使われているあたり、この反応がラジカル的に進むと予想していますがどうなのでしょうね。著者さんたちが提唱する機構が気になるところです。それと反応の適用範囲。ヘテロ環が5員環のピロリジンである例がGraphical Abstractにありますが、環サイズに依存する反応なのか、鎖状のだとどうなのかとか、色々知りたい。そんなわけで、読みたい論文に追加しました。