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naphthalimide (NI)
 

 

- 酸化的カップリング。 -

(October 4, 2023)

読みたい論文シリーズ− 2023年4Q
読みたいけと読んでいない論文を、構造式を描きながら紹介します。読んでないので時々間違えます(2023年10〜12月)。

 

Keywords: Ni; Zn; carbon–carbon bond formation; C–H bond activation; cross dehydrogenative coupling; Boc; tBu; DTBP; dme; Zimmerman, Paul M.; Montgomery, John

Oxidative Cross Dehydrogenative Coupling of N-Heterocycles with Aldehydes through C(sp3)–H Functionalization (Chen, Mo; Ventura, Austin M.; Das, Soumik; Ibrahim, Ammar F.; Zimmerman, Paul M.; Montgomery, John)
J. Am. Chem. Soc. 2023, 145 (37), 20176–20181.
URL (Doi): 10.1021/jacs.3c06532

 


脱水素カップリングに関する論文のようです。酸化的カップリングとも。

June 28, 2021
[読みたい論文] 芳香環炭素-酸素結合を切断してホウ素原子をくっつけます
渋谷の蔦屋の隣のモツ鍋屋。
Org. Lett. 2021, 23 (12), 4588−4592.

 

ニッケル/窒素系配位子触媒下でのアルデヒドとヘテロ環化合物の反応。アシル炭素とヘテロ環の窒素原子の隣の炭素の間に結合が生じ、α–アミノカルボニル化合物が生成します。これ、アルデヒドがギ酸だったらアミノ酸、プロリン誘導体ができるわけですが、流石に今はまだ無理か。

基質と触媒と溶媒以外には、亜鉛とジtert–ブチルペルオキシドが使われています。前者は還元剤、後者は酸化剤ですね。酸化反応に酸化剤と還元剤が組み合わされるの、生体内での反応でもあるようですが、単純な化学反応でもよく用いられているのが面白いですね。個人的には35年くらいそういうのを見てきました。

溶媒にアセトニトリルが使われているあたり、この反応がラジカル的に進むと予想していますがどうなのでしょうね。著者さんたちが提唱する機構が気になるところです。それと反応の適用範囲。ヘテロ環が5員環のピロリジンである例がGraphical Abstractにありますが、環サイズに依存する反応なのか、鎖状のだとどうなのかとか、色々知りたい。そんなわけで、読みたい論文に追加しました。

(続きを読む)

 

[読みたい論文] フッ化アロイルと臭化アルキルからアルキルアレーンを作ります。
一酸化炭素を吹っ飛ばす。
Org. Lett. 2022, 24 (50), 9259–8995.
 
 
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上の化学平衡について、ΔG値からAとBの濃度比を計算します。
(※有効数字は考慮しません)
ΔG =
Temp = K
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