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isothiocyanate (NCS)
 

 

- ラジカル機構。 -

(April 25, 2023)

読みたい論文シリーズ− 2023年2Q
読みたいけと読んでいない論文を、構造式を描きながら紹介します。読んでないので時々間違えます(2023年4〜6月)。

 

Keywords: annulation; DMF; carbon–carbon bond formation; isothiocyanate; Maya Shankar

Radical-Cascade Avenue to Access 1,2-Dithioles Employing Dithioesters and Edman’s Reagent (Pali, Pragya; Singh, Maya Shankar)
Org. Lett. 2023, 25 (13), 2258–2263.
URL (Doi): 10.1021/acs.orglett.3c00509

 


ヘテロ環構造構築に関する論文のようです。

March 20, 2023
[読みたい論文] 二酸化炭素とジカルボニルとアルケンを使って6員環を作ります
他段階の反応を一気に。
Org. Lett. 2023, 25 (9), 1370–1374.

 

β–ケトジチオカルボン酸エステルと有機イソチオシアン酸の反応。溶媒はN,N’–ジメチルホルムアミド。分子間環化で構築される骨格はカタカナだと1,2–ジチオール(dithiole)。チオールといえばSH基を持つ化合物でもありますがこちらはthiol。

反応中に発生すると思われる中間体の構造がGraphical Abstractにあります。まさかのラジカル中間体。開放系なので空気中の酸素が関与するのでしょうか。ここからどう閉環していくのかも気になるところ。


そんなわけで、著者さんたちの提唱する反応機構やその根拠を知りたく、読みたい論文に追加しました。

ところでこの1,2–ジチオール、芳香族性とかあるのでしょうか。

(続きを読む)

 

 
 
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上の化学平衡について、ΔG値からAとBの濃度比を計算します。
(※有効数字は考慮しません)
ΔG =
Temp = K