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Keywords: PPP; Suzuki−Miyaura coupling; 4‐bromophenylboronic acid; PBM; MM; DP; PMMA; GPC; IR; Borchardt, Lars; 読みたい論文シリーズ; 有機化学; ブログ
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生成物はポリ(p-フェニレン)で、均一系触媒による同反応はこれまでにたくさん報告されていますが、本論文では溶媒なしでのホンマモンの不均一系での反応です。反応混合物も、これまでに報告されている潤滑剤入りのグリングリンというかコネコネというか、そんな半端なミリング反応とは違って「粉」なんじゃないかなと思えてくるくらいです。
実験結果については論文に詳細に書かれているのであえて説明する必要もないでしょう。へえと思ったのは、重合度の算出方法。置換基のつかないポリ(p-フェニレン)を合成しているのですから、溶解性は最悪なはずで、大学の高分子系ラボなどでよくやっているGPCなどは使えない。で、著者らはどうしているのかというと、IRなのでした。ここの吸収とここの吸収を比較して…、というのを本文中で見て、なるほどと思いました。正確さについてはどうなんかなと思うところはありますが、どっちの実験で合成した高分子鎖がより長いかくらいは比較可能ですよね。後ラマン分光法による反応のモニタリングも面白い。
後本文をぼーっと眺めて思ったのが、もう金属パラジウムのボールでええじゃん、と。多分何度でも使えるほどに頑丈なんじゃないかなあと思いました。パラジウムでできているので全部高いのでしょうが、企業だったら資産として計…(自粛)。大学のラボでも、8mmサイズ2粒くらいなら下手なガラス器具より安いんじゃないかと。ただ学生さんがボール入りのフラスコをうっかり王水で洗浄してしまったり、撹拌子のように廃液タンクの中に入れてしまったりとかはあるかもしれない。
…妄想も大概にして、本文をちゃんと読んどきたいと思います。
きょうのどうぶつ
警戒中のミケ。
計算終わりました
Just finished the calculations: 1,2,3,5,6-pentathiepane (lenthionine) https://t.co/Ekn5eBY8ZO pic.twitter.com/8AdB0HkJef
— nanoniele (@nanoniele) December 23, 2019
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