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この闘いはシリレンの勝利に終わりました。
[Angew. Chem. Int. Ed. 2017, 56 (26), 7470−7474]
Silylene−Nickel Promoted Cleavage of B−O Bonds: From Catechol Borane to the Hydroborylene Ligand (Hadlington, Terrance J.; Szilvási, Tibor; Driess, Matthias)
Web: http://dx.doi.org/10.1002/anie.201702772
Graphical Abstractお借りしますね。
シリレン–ニッケル錯体の合成とその化学について書かれているようです。シリレン錯体もごく普通に見かけますね。今では。
そのシリレン錯体(GAの真ん中の)のNHC配位子ですが、IiPrのようですね。この錯体、あらかじめ作ったシリレンとNHCとNi(cod)2をトルエン中で混ぜるだけで合成できるようです。
この真ん中の錯体が水素と反応するのはありがちなような気がしますが、お?と思ったのが、カテコールボランとの反応。カテコールの部分がホウ素原子からケイ素原子に移っているんですよね。んで、ボランは「」な感じでニッケルに配位子してしまっている。結果、ボリレン錯体。
ケイ素の略奪愛すげー。
そんなわけで、読みたい論文に追加です。