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Posted: May 28, 2016
WordPressの記事をアーカイブ化したものです。
「牧岡ふうふ堂」オーナー。博士(工学)。
酒都圏在住。
某地方の国立系工業大学でアシスタントをしていました。
専門は有機反応・金属錯体(主に希土類)・π共役系。
twitterアカウントは@makiokafufudo(お仕事用)、@ymakioka(個人用)です。
【おことわり】この記事や私に関連する商標や肩書き・経歴などを商いに利用することはおやめください。
どこぞでH
14Oなるものがあると知ってしまったので、仕方なく構造最適化を試みました。まずはH
14O分子のモデリング。むりくりにやりました。反省はしてません。

GAMESSで構造最適化します。入力ファイルの中身はこんな感じ。いつものDFT, B3LYP/6-31G(d)です。
早速計算開始です。初期構造はこれ。上のと同じです(
構造最適化されていく動画)。

開始後すぐに構造が怪しくなり…

どんどん壊れていきます。

そして最適化された構造がこれ。

水分子と水素原子のペアが6組。結合を示す線は描いてありませんが、原子間距離から判断すると、水素原子のペアは水素分子そのもの。
つまり、水分子ひとつと水素分子6つになってしまった、ということです。
ちなみに、計算されたGibbs自由エネルギーは
初期構造: −212,189.06 kJ/mol
最適化構造: −218,818.16 kJ/mol
で、最適化構造の方が6,629.10 kJ/molエネルギー的に有利と出ました。いつものことながら、ありえないくらいにでかすぎ(= H
14Oが不安定過ぎ)です。
ちなみに、初期構造のHOMOはこれ。

んで、初期構造のLUMO。

何色なのか想像したくて、初期構造でTDDFT計算。

う〜ん、何かしらの色はあるようです。複雑。考えるのめんどくさい。
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