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[読みたい論文] [読みたい論文] この反応は予期せず起こりました…かな?

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Posted: January 24, 2016
WordPressの記事をアーカイブ化したものです。

この記事を書いた人

「牧岡ふうふ堂」オーナー。博士(工学)。
酒都圏在住。
某地方の国立系工業大学でアシスタントをしていました。 専門は有機反応・金属錯体(主に希土類)・π共役系。
twitterアカウントは@makiokafufudo(お仕事用)、@ymakioka(個人用)です。

 

これは予期せぬ反応だったのではなかろうか。

[Angew. Chem. Int. Ed. 2016, 55 (4), 1417−1421]
Use of Trifluoromethyl Groups for Catalytic Benzylation and Alkylation with Subsequent Hydrodefluorination (Zhu, Jiangtao; Pérez, Manuel; Caputo, Christopher B.; Stephan, Douglas W.)
Web:10.1002/anie.201510494

Graphical Abstractお借りしますね。


トリヒルオロメチル基の炭素原子とアレーンの炭素原子が結合し、フッ素原子は水素原子に置き換わっている…。

Supporting Information見ました。反応例多いですね。Rがアリール基なのが半分以上ですが、アルキル基のものも結構あります。

一般的なハロゲン化アルキルと違って、カルボカチオンの転位などの望まない反応が起こらないのがウリだそうで。

反応は、炭素-炭素結合形成の後、脱フッ素という順のようでして、この順番だからこそカルボカチオンの転位が起こらない…なるほどです。

なんとも不思議な反応です。

読みたい論文に追加です。

 

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