[今日描いた構造式] N-(phenylthio)phthalimide

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Posted: November 21, 2018

[J. Am. Chem. Soc. 2018, 140 (46), 15621−15625] Enantioselective, Lewis Base-Catalyzed Carbosulfenylation of Alkenylboronates by 1,2-Boronate Migration (Tao, Zhonglin; Robb, Kevin A.; Panger, Jesse L.; Denmark, Scott E.)

Scott E. Denmarkって、あのScott E. Denmarkですか?

ビニルボロン酸エステルとアルキルリチウムを反応させて得られるリチウムボロネート(下の反応式の左側の化合物)とPhthSPhを光学活性ルイス塩基触媒の存在下で反応させて、ジアステレオ選択的かつエナンチオ選択的に生成物を得る反応、のようです。


んで、↓のような中間体を経て反応が進み、先生物の立体が決まる、と。ふむふむ。


ところで、Graphical Abstractの反応式中にはPhthSPhとあるので、N-(フェニルチオ)フタルイミドがSPh源かと思いながらSupporting Informationで確認しようとすると…

N-(フェニルチオ)サッカリン↓


ん?

N-(フェニルチオ)フタルイミドの他にN-(フェニルチオ)サッカリンを使っているのはなぜなのだろうということで、読みたい論文に追加です。

中間体を単離したのかも気になりますしね。

そういえば式中の光学活性ルイス塩基てどんな構造なのだろう…BINAM誘導体?

Keywords: PhthSPh; N-(phenylthio)saccharin; BPin; LB; BINAM

この記事を書いた人
「牧岡ふうふ堂」オーナー。博士(工学)。
酒都圏在住。
某地方の国立系工業大学でアシスタントをしていました。 専門は有機反応・金属錯体(主に希土類)・π共役系。
twitterアカウントは@makiokafufudo(お仕事用)、@ymakioka(個人用)です。

 

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