Archive|Nanoniele|MakiokaFufudo

 

[今日描いた構造式] dinaphtho[2,3-d:2′,3′-d′]anthra[1,2-b:5,6-b′]dithiophene

Viewed: 07:22:22 in July 11, 2025

Posted: October 26, 2018

[Chem. Lett. 2018, 47 (11), 1409−1411] Synthesis and Transistor Characteristics of Dinaphtho[2,3-d:2′,3′-d′]anthra[1,2-b:5,6-b′]dithiophene (Nishinaga, Shuhei; Sawanaka, Yuta; Toyama, Ryota; Ishida, Takumi; Mori, Hiroki; Nishihara, Yasushi)

Chem. Lett.から。

西原尊…じゃなかった康師先生@岡山大学。
(知ってる人は知ってる)

2,5-ジヨードテレフタルアルデヒドとナフトチオフェン系有機亜鉛から、3ステップで表題の化合物を合成しています。


1ステップ目が根岸カップリング、2ステップ目がエポキシ化、3ステップ目で環化。

1ステップ目、実に西原先生らしいです。

論文を全く読んでいませんが、2ステップ目はメチレンカルベン前駆体、3ステップ目はルイス酸かプロトン酸を使っているのでしょうか。

合成の詳細やOFET特性を知りたいので、読みたい論文に追加です。

そういえば私、子供の頃に根岸先生が住んでいた所のすぐ近くにいたんですよね。

Keywords: DNADT; naphtho(2,3-b)thiophene; 2,5-diiodoterephthalaldehyde; Negishi coupling; OFET; GIWAXS; AFM; Nishihara, Yasushi

この記事を書いた人

「牧岡ふうふ堂」オーナー。博士(工学)。
酒都圏在住。
某地方の国立系工業大学でアシスタントをしていました。 専門は有機反応・金属錯体(主に希土類)・π共役系。
twitterアカウントは@makiokafufudo(お仕事用)、@ymakioka(個人用)です。

 

 

あわせてどうぞ

2018年の記事一覧
お仕事関係の記事のリストです(2018年)。

読みたい論文シリーズ − 2019年1Q
読みたいけと読んでいない論文を、構造式を描きながら紹介します(2019年1〜3月)。

 

[今日描いた構造式] 1H-phenalen-1-one
1-ナフトエ酸とアルキンから。

[今日描いた構造式] 8-aminoisocoumarin
イサト酸無水物とアルキンから。

[今日描いた構造式] hitoyopodin A
ベンゾビシクロ[3.2.1]オクタン骨格を持つ天然化合物。

[今日描いた構造式] P,P-dimethylformylphosphine
DMFの窒素原子がリン原子に置き換わった構造です。

[今日描いた構造式] allyltriethylsilane
Diels−Alder反応に使われていますが、基質としてではありません。

[今日描いた構造式] 9-(diethylamino)-5H-benzo[a]phenoxazin-5-one
蛍光色素。

[今日描いた構造式] tert-butyl hyponitrite
anti-Markovnikov型のヒドロアミノ化開始剤

[今日描いた構造式] 2-(3,5-di-tert-butylphenyl)pyridine
C-H結合活性化と高原子価の金属元素

[今日描いた構造式] 2-phenylbenzothiazole
phenylの部分を反応させます。

[今日描いた構造式] benzothieno[3,2-b]indole
銅触媒と酸化剤とアルキンと硫黄源の組み合わせで合成しています。

[今日描いた構造式] furo[3,2-b:4,5-b']diindole
パラジウム触媒下、2段階で合成しています。


学問・科学ランキング 科学ランキング 自然科学ランキング 化学ランキング