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Posted: May 22, 2019
Synthesis of Poly(N-vinylamide)s and Poly(vinylamine)s and Their Block Copolymers by Organotellurium-Mediated Radical Polymerization (Fan, Weijia; Yamago, Shigeru)
Angew. Chem. Int. Ed. 2019, 58 (21), 7113−7116. Keywords: TERP; NMVA; NVA; NVF; V-601; Yamago, Shigeru
ビニルアミドの重合反応について報告しているようです。重合触媒(になるんだと思います)は、イソ酪酸メチルのα炭素にテルル原子が結合した化合物。上の反応式にはありませんが、重合開始剤としてV-601 (dimethyl 2,2'-azobis(isobutyrate))を使用しています。
重合末端とモノマーが反応してポリマーが長くなっていく過程で形式的にのテルル原子がモノマー分子の末端になっていく炭素に移動していくので、原子移動ラジカル重合(ATRP)と言ってもいいような気もしますが、論文の要旨にはテルル化合物によるラジカル重合とあります。テルル化合物であることを強調したかったのか、それとも他の理由なのか、論文のキモの部分のような気がしますので、読みたい論文に追加したいと思いました。
そしてこの重合、分散度が1.25未満ですし、得られたポリマーと他の種類のモノマーを反応させてブロック共重合体を得ることができますので、リビング重合と言って差し支えないのではと思ったりもするのですが…(最近はリビングかどうか判断する基準が厳しいのかもしれません)。
「牧岡ふうふ堂」オーナー。博士(工学)。
酒都圏在住。
某地方の国立系工業大学でアシスタントをしていました。
専門は有機反応・金属錯体(主に希土類)・π共役系。
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[Doi 1]
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[Doi 1]
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(Robert Bruce Merrifield)
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